The Day in a Life

…と日記には書いておこう

出産日誌

もう今日生まれるのは確実なので、会社に休みの連絡を入れ、病院へ。
陣痛室には相方だけ。あれ?昨夜いた Aさんは?え?昨夜生まれた?陣痛来て、あっとゆー間に分娩室入って、そこでもあっとゆー間に出産?いやぁ、羨ましいな、そりゃ。
着いたら促進剤を打ち始めたところ。昨日のぐったりが嘘のようにケロリンとしている。これからまたツラそうになっていくのかな?と思いつつ、ベッドの側へ。義母と看病を交代。相方と並んで座ってたら眠くなり、二人でうつらうつら。時折様子を見に来る看護師さんの声でハっと目が覚める。
そうこうしてるウチに義母がやってきて、付き添い交代。眠気覚ましにコーヒー飲んだりしてるうちに昼。相方用に食事が運ばれてきたが、食べられないというので自分が代わりに食べる。
そろそろ交代か?と思いつつ病室へ。吐き気と胃痛と陣痛が交互にやってくる状態になってる。もう相方の顔に笑顔はない。義母に代わり、気持ち悪くなると背中をさすり、胃が痛い時は背中のツボを押し、陣痛がくると腰を押える。この繰り返し。段々陣痛の間隔が狭くなってるような気がしてくる。また、陣痛の時間も長くなってるような気がする。
Aさんが通りかかり、相方の様子を伺ってる。ので、入ってきてもらって、安産のオーラを分けてもらう。ありがたや。これで上手くいけばいーな。
15:00頃診察。出口が 8cmくらいまで開いてきたのであと一歩とのこと。このまま順調にいけば帝王切開せずに済みそうだとのこと。義母曰く「8時かなぁ?9時かなぁ?」と。
で、二人で付き添ってたら「付き添いはお一人だけで」と言われる。さっきから相方にどう呼吸すればいいか教えてる義母。もうなんとゆーか割って入れない状態になっちゃってる。さすが親子というか。優しい母と小さな娘のようになってる。ここは義母にお任せだなぁ、とちょっと敗北感を感じつつ、自分は一般病室の相方のベッドへ戻って休憩。「8時かぁ、まだまだ先は長いなぁ」と思いつつぼけらーっとしてたら、いつの間にか眠ってしまう。
16:30頃義母がやってきた。あぁ、そろそろ交代ですよね、と席を立ったら、分娩室に入ったが立会うか?と聞かれる。えー?だって義母さん 8時ゆーたでしょ?えー?もう?とりあえず分娩室まで行ってみる。相方にどうする?と聞いたら OKと言ったので立会うことにする。
自分は、テレビなどを見てる時に、脳手術とか目の手術の話がでてくると、身体に力が入らなくなっちゃうコトがある。そのおかげで相方は、自分が血に弱い、と思ってる。なので立会いは無理と思ってたらしい。けど、特に血が苦手なワケではなく、脳味噌や目ん玉をイジられる自分を想像するとそーなってしまうだけで。好奇心もあって、相方さえ OKなら自分は立会う気は満々だったのだった。
相方は出産前にこの病院の産婦人科に二回入院してる。その間お世話になった看護師さんは結構な数になってる。その看護師さん達がほとんど揃ってる。「いやぁ、もう退勤なんだけど、前通ったらこんなんなってるから、赤ちゃんの顔見て帰ります」とかいうヒトもいて。こんな沢山のヒトに見守られて産まれてくる我が子はなんて幸せなんだろう、と思ってしまう。これも相方の人徳のお陰か。
看護師さん達から「はいそこで力入れてー」とか「そこで深呼吸」とか「上手、上手」と声援が飛ぶ。そんな中、自分はといえば、相方が踏ん張るためのハンドル役。それくらいしかできないもんなぁ、男親なんて。
で、30分もたった頃かな?いきなりズルっと出てきた。うわ、びっくりした。へその緒が首に四重に巻かれてる。後から聞いたら、普通、へその緒は4〜50cmらしいんだが、相方のは80cmあったそーで。それを手早く丁寧に看護師さんが外すと、出てきたものが息をしはじめました。最初真っ白だったのに段々赤くなってく。ちょっと声を出して泣いた。えー?生まれたばかりの子供見て「猿だった」って言うヒトがいるけれども。全然そんなコトないよ。かわいいよ。これ。どーするよ?えー?俺、このコの親父になるんだぜ。えー?どーしよ?それは嬉しいぞ。というのが初対面の感想。
体重測って、身長測って、抱かせてもらって。2430g。こんなどーってことない重さのものなのに、こんなに重い。とーちゃん、これから頑張んないとなぁ。
出産後は分娩室にしばらくいるというルール。赤ん坊を見ながら、やいのやいの話してるウチに 20:00 を過ぎ、いい時間。赤ん坊は新生児室に、相方は病室に。晩飯を食い損ねた相方のために、病院の外へ弁当を買いに行く。その道中、こちらの実家に電話。母が出た。写真はメールで添付して送っておいたんだけれども、色々聞かれた。
んで、我々も帰宅。昨晩病院に泊まった義母はさすがに疲れてたみたいな感じ。こちらも早々に風呂に入って寝てしまう。
いや、今日はいい日だった。うん。